オタクは国境を越える!性的描写が厳しいインドネシアでも盛り上がる現地「コミケ」のリアル

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サークルの頒布物は8割方が二次創作、この点も日本と変わらない、呪術廻戦やヒロアカ、ハイキュー!!などジャンプ系作品、原神やゼンレスゾーンゼロなど中国ソシャゲ、VTuberが人気という点も日本と共通だ。

二次創作の頒布にあたっては、「キャラA×キャラB」のカップリング表記を採用し、本文一番最後のページには「タイトル名 unofficial fanbook #ナンバーリング」の字面まで入れている。これも日本式だ。

オリジナル作品の場合は、表記方式に決まった形式がなくバリエーションが豊かだ。興味深かったのは、同人誌/ZINEのダブル表記を採用するサークルだ。サークル主Farさんは「マンガを媒体にした作品を同人誌と呼び、作品の背景や設定・制作裏話をまとめた小冊子は”ZINE”と呼んで区別しています」と説明する。

コミケとちょっと違う?コミフロの“リアル”

当初は日本コミケと似ている点が目についたが、じっくり回っているうちに違いが少しずつ見えてきた。

コミケでは、同じジャンルのサークルはまとめて配置される。いわゆる“島”と呼ばれる方式だ。コミフロでは多少は考慮されているようだが、“島”と言えるほどではなく、同一ジャンルのサークルが分散している。

たんに手抜きというわけではなく、まとめられない理由がある。というのは、日本では1つのサークルが扱うジャンルは絞られているが、コミフロではごじゃまぜが基本。1つのサークルに集英社、講談社、小学館の人気キャラが全員集合していても不思議ではない。

頒布物にも異なる傾向がある。コミケでは同人誌が中心だが、コミフロではステッカー・ポストカード・キーホルダーなどグッズを頒布するサークルが中心だった。同人誌を頒布するサークルは全体の1~2割しかない。

インドネシアのコミケ
Rainaさんのブース。キーホルダーなどグッズが目立つ(筆者撮影)
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オリジナル同人誌を制作・頒布しているサークル主・Rainaさんは「日本の同人市場はコミックブック、いわば同人誌が軸ですが、インドネシアではグッズが主役。私たちもよく”キーホルダー・ビジネス”と自虐しています(笑)」と話している。

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