ARグラス国内シェア7割のXREAL、GoogleとAndroid XR搭載「Project Aura」共同開発。"スマホの次"を狙う空間コンピューティング

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もちろん課題もある。「電車の中で全員がAIと会話するのは現実的ではありません」とシュウ氏も認める。そのため、アイトラッキングやジェスチャー操作も併用する設計だ。

日本市場への期待

「日本市場の技術への情熱は特別です」

シュウ氏によれば、日本のTwitterでAR関連の話題を分析すると、その7割がXREALに関するものだという。同社は中国以外で最大のオフィスを日本に構え、国内の家電量販店にも広く展開している。

Project Auraはアメリカと同時に日本でも発売される。つまり、日本で最初のAndroid XRデバイスはXREAL製となる。「プロ野球の試合をインタラクティブに楽しむような、日本独自のコンテンツ開発も進めたい」とシュウ氏は意欲を見せる。

なお「Project Aura」はあくまでコードネームで、正式な製品名は決まっていない。「サムスンのProject Muhanもまだ正式名を発表していませんし、今はまだ言えません」とシュウ氏は笑った。実は同社には、Project Auraに続く第2のプロジェクトも水面下で進行中だという。

チー・シュウ
Appleファンを隠さないシュウ氏

2007年、博士号取得のため渡米したばかりのシュウ氏は、アメリカでの最初の大きな買い物としてiPhoneの初代機を購入した。当時のインターネット環境はまだ貧弱で、ライブ配信も見られなかった。発表の翌日、ようやくダウンロードしたキーノート(基調講演)の動画を見て、その革新性に衝撃を受けたという。「Appleの熱狂的なファンになりました。でも当時は遠くで起きているイノベーションを眺めるファンにすぎなかった。今は違う。我々がその中心にいる」。

スマートフォン登場から20年。次の20年を定義するデバイスの開発競争は、すでに最終局面を迎えている。

石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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