ARグラス国内シェア7割のXREAL、GoogleとAndroid XR搭載「Project Aura」共同開発。"スマホの次"を狙う空間コンピューティング
搭載される新チップ「X1S」は現行比25%の高速化を実現。Android XRのネイティブ対応により、既存のAndroidアプリが動作するだけでなく、YouTube、Gmail、Chromeなどは3D表示やマルチウィンドウに最適化される。
だが、シュウ氏が最も熱を込めて語ったのは、ハードウェアではなくAIの話だった。
マルチタッチの次はAI
「20年前、Appleはマルチタッチという新しいユーザーインターフェースでスマートフォンを再定義しました。今度はAIがその役割を果たします」
シュウ氏はこの変化の意味を丁寧に説明した。スマートフォンの操作は指で画面をタッチすることが前提だった。だからこそデバイスは手に持つサイズに収まり、常に指の届く範囲に画面がある必要があった。しかしAIが主要なインターフェースになれば、音声で操作できるため、デバイスは頭部に装着する形でも問題ない。むしろ目や耳に近い位置にあるほうが自然だという。
GoogleのAI「Gemini」は、Project Auraの中核となる。単なる音声アシスタントではない。シュウ氏は映画『her』を例に挙げ、「AIがオペレーティングシステムそのものになる」と表現した。アプリごとにエージェントが存在し、ユーザーの意図を理解して適切な動作をする世界だ。

「今のSiriのような単なるスマートアシスタントではありません。本当にスマートな音声アシスタントは、ユーザーにパーソナライズされ、より適切な通知やガイダンスを出すことができます」とシュウ氏は説明する。
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