「見せかけの利回りにだまされない!」投資家が重視すべき“企業の実力”を測る視点→高配当株を数字で見極める《4つの武器》はこれだ

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2024年からは1.0倍〜1.1倍付近まで下落した後反発しています。2025年2月1日現在のPBRは1.07倍なので、過去1年で考えると現在は割安水準になっていると考えられます。ただ、2024年以前と比較すると、さらに下落する可能性もあるため、少しだけ買っておく戦略も考えられます。

PBRも絶対的な指標ではないため、過去の水準と比較することが大切です。必ずしもPBRが1倍よりも高いから割高、1倍よりも低いから割安ではありません。

高配当投資では「配当利回りの推移」に注目すべき理由

高配当株に投資するうえで重要なポイントの一つが、配当利回りの推移を確認することです。

配当利回りとは、株を買った金額に対して、どれだけ配当金を受け取れるかを示す割合です。計算式は以下の通りです。

配当利回り =(1株あたりの配当金 ÷ 株価)× 100

たとえば、株価が500円で、1株あたりの配当金が20円であれば、

20 ÷ 500 × 100 = 4%となり、配当利回りは4%です。

この数値が高ければ高いほど、投資金額に対する配当リターンが大きく、低ければリターンも小さくなります。ただし、配当利回りは株価や配当金の変動によって変わる点に注意が必要です。

株価が上昇したり、配当金が減配された場合は配当利回りは下がり、逆に株価が下がったり配当金が増配されれば配当利回りは上昇します。

ここで気をつけたいのは、「配当利回りが高いからといって良い銘柄とは限らない」という点です。例えば、以下の2社を比べてみましょう。

A社:業界トップで業績好調、将来性のある業種で財務も堅調。1株配当50円、株価4000円 → 配当利回り1.25%

B社:業界4番手で業績悪化傾向、将来性に不安があり財務も悪化気味。1株配当50円、株価800円 → 配当利回り6.25%

一見するとB社のほうが配当利回りが高く、お得に見えるかもしれません。ですが、B社は今後減配や無配に転じるリスクも高く、安定的なリターンは期待しづらい状況です。一方でA社は配当利回りこそ低いものの、安定した業績と堅実な財務体質により、将来的に増配の可能性すらあります。

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