「見せかけの利回りにだまされない!」投資家が重視すべき“企業の実力”を測る視点→高配当株を数字で見極める《4つの武器》はこれだ
具体的には、PERやPBR、営業利益、自己資本比率などの指標を使って、企業の本質的な価値を把握し、将来的に株価がどのように動くかを考察します。私が重視しているのは、以下の4つの指標です。
これらを通じて、株価の割高・割安を多角的に判断し、納得して買える銘柄を見極めていきましょう。次章から、それぞれの指標について詳しく解説します。
PERは「稼ぐ力」から見る割安度
株価が割安なのか割高なのかを判断するための指標として、PERとPBRがあります。PERとは「株価収益率」のことで、英語の「Price Earnings Ratio」を略したものです。株価が1株あたりの純利益(EPS)の何倍なのかを示す指標で、一般的に15倍が目安とされています。15倍よりも高くなるほど割高、15倍よりも低くなるほど割安と考えられています。ただし、15倍はあくまでも目安です。計算式は、株価÷1株あたりの純利益(EPS)です。
私はPERを使って、現在の数値だけで判断するのではなく、過去からの推移や競合他社と比較して割安か割高かを分析しています。例えば、以下の画像は三菱商事の過去3年のPERの推移です。

下限が5.0倍、上限が15.0倍の間で動いています。下限の5.0倍に近づくほど、割安になっていると考えられます。一方で、2024年からは10.0倍まで下落すると反発しており、2025年2月1日現在のPERは10.30倍くらいなので、過去1年で考えると現在は割安になっていると判断できます。
PBRは「持ってる資産」から見る割安度
日経平均PBRでも解説しましたが、「PBR」は株価純資産倍率で、株価が1株あたりの純資産に対して何倍なのかを示す指標です。計算式は、株価÷1株あたりの純資産(BPS)で、1倍を目安に、1倍よりも低くなるほど割安、1倍よりも高くなるほど割高と判断します。
私はPBRもPERと同じように、単体で判断するのではなく、過去からの推移や競合他社と比較して判断しています。以下の画像は三菱商事の過去3年のPBRの推移です。下限が約0.8倍、上限が約1.7倍の間で推移しています。単純に考えると、下限の約0.8倍に近づくほど割安です。

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