変質するユネスコ、「南京事件登録」の大問題 ボコヴァ氏は、なぜ"中国寄り"なのか

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2014年12月1日付けのAPは、ボコヴァ氏は「もう女性の国連事務総長が出てもいい頃だ」と“目を輝かせながら述べた”と報道。この言葉は「事実上の出馬表明」として受け取られている。

実際にボコヴァ氏の母国であるブルガリア政府は、2016年12月で任期が終了する潘基文事務総長の後継としてボコヴァ氏を推すことにしている。デ・クエヤル氏(南米)、ブトロス・ガリ氏(アフリカ)、コフィー・アナン氏(アフリカ)、潘基文氏(アジア)と非欧米系の事務総長が続いたことは、ブルガリア出身のボコヴァ氏にとって有利になっている。

またEquality NowというNGO組織は2015年4月から「女性の事務総長誕生キャンペーン」を展開。ヘレン・クラーク元ニュージーランド首相やダリア・グリバウスカイテ・リトアニア大統領などと並んで、ボコヴァ氏を候補に挙げている。

常任理事国の支持なくして事務総長になれない

そのような野心を持つボコヴァ氏にとって、最も気になるのは中国の意向に違いない。安保理事会の常任理事国の反対があっては、事務総長にはなれないからだ。

ボコヴァ氏は9月3日に北京を訪れ、抗日戦争勝利記念式典に参加したのは、中国にさらに接近するためと見られている。ボコヴァ氏はこの時、習近平主席夫人とも親しく会談した。

さらに「慰安婦問題」が今回の記憶遺産登録から漏れた後、ユネスコから中国に対して関係国と協力申請するように勧告があったことが判明。ユネスコは公式にはこれを否定しているものの、中国は正式にこれを認めている。つまり、ユネスコが記憶遺産登録に向け、前向きに動いているのだ。

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