日本の高速道の最高速度は120キロになるか 新東名の設計速度は140キロだが・・・
2012年に御殿場JCT~浜松いなさJCT間の162kmが開通して本格的に供用が始まった新東名高速道路は、2015年度末には工事中だった愛知県区間が開通する予定です。元々、新東名の設計速度は140km/hでしたが、警察庁の強力な反対のもと、これまで100km/hにとどまっていました。
また、120km/hにアップするような協議もなされていませんでした。警察庁は前例が無いことはすべてダメという非常に古い体質の世界。無理もないでしょうね。それが、警察改革に前向きな古屋圭司前国家公安委員会委員長が在任時(2012-2014年)に新東名の制限速度引上げについて「見直しを検討する」と発言して以降、制限速度を見直す方向に流れが変わってきました。
改革の流れを受けて、いよいよ新東名120km/h制限への協議がはじまることになりそうです。警察庁交通局では「平成28年3月末までに有識者や国交省を交えて、『新東名高速道路の制限速度を現在の100km/hから120km/hに引き上げるかどうか』、その是非を判断するための調査・検討を行う予定」と発表しています。実質、数年以内に120km/h解禁となる可能性は高いでしょう。
「宝の持ち腐れ」の新東名
新東名の道路規格は「第1種第1級(設計速度120 km/h)」ですが、実際は道路構造令にはない設計速度140 km/hまで安全に走れる構造になっています。しかし、実際の規制速度は100km/hです。140km/hでも十分安全に走れる設計で作られたということは、その分、工事費用もずいぶんと割高になっているわけです。
要するに「宝の持ち腐れ」状態です。なお、制限速度を上げるには片側三車線が必須条件ですが、新東名ではもともと全線三車線で設計されています。「コスト削減で無理矢理二車線にしている状態」なので、三車線に戻すのはそう大変なことでもないそうですよ。
多額の税金を使って140km/h対応で作られた新東名高速道路。実情に即しつつ、経済効果も期待できる最高速度の引き上げを期待したいですね。
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