新型プリウスは「燃費40キロ」だけじゃない 海外普及に向け、トヨタは何を訴求したのか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
日本でもお目見えとなった4代目、新型プリウス(撮影:尾形文繁)

米国での初披露から約1カ月、トヨタ自動車は12月に発売する新型「プリウス」を日本でも公開した。

注目された燃費性能は、一部グレードで1リットル当たり40キロメートルを達成。現行プリウスの32.6キロから2割以上向上させた。国内ではトヨタの小型ハイブリッド車(HV)「アクア」とスズキの軽自動車「アルト」の37キロを抜き、トップ(電気自動車とプラグインHVを除く)となる。

グローバルでの普及に向けて、エコ以外も訴求

「現行プリウスの無駄をいかに省くかに技術革新を費やしてきた」(HVシステム開発統括部の伏木俊介氏)。

この言葉通り、超低燃費は既存のHVシステムを大幅刷新するのではなく、基本構造は踏襲しつつ、細かいカイゼンを積み重ねて実現したものだ。具体的には、モーターやバッテリー、制御ユニットの軽量化や損失低減を徹底し、それにガソリンエンジンの効率化や空力性能の一段の向上などを図った。

プリウスは1997年に世界初の量産HVとして発売した初代から現行の3代目までに全世界で350万台以上を販売してきた、トヨタのエコカーの看板である。その名に恥じない40キロを達成した新型だが、今回の売りはエコだけではない。 

次ページアピールはエコだけではなかった
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事