太陽電池産業は冬の時代、業界再編は避けられない--サンテック・パワーCEO 施正栄

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──米国では不当廉売の調査を受けています。

私たちは中国政府から不公平な補助など受けておらず、不当廉売の事実はありません。そもそも調査を申し立てたのは小規模な同業でしたが、実は米国における多くの関係企業が私たちに対する調査を歓迎していないのです。私たちの顧客である200社もの(電気設備工事などの)現地企業がこの調査に対して反対を表明しています。米国で大口サプライヤーとして責任をまっとうするためにも、サンテックは今回の調査に対し真っ向から反論する考えです。現在、弁護士など専門家100人規模の対策チームを組織しています。正直なところ、もしこの経営資源を研究開発や市場調査に投入できたらどれだけよいかと思いますが。

--中国の金融機関からの巨額の融資も価格競争力の源泉だとの指摘があります。こういった融資は中国政府の支援だといえませんか。

確かに複数の銀行から融資を受け、生産投資や研究開発投資の原資としています。しかし貸手は中国国内の金融機関だけではなく、日本の銀行など海外にもいるのですよ。

いずれにしても、保護貿易主義では新しい企業の台頭を阻むことはできない。それは日本や韓国の歴史が証明しています。自社の競争力が弱いからといって政府の支援を求めるという戦略は、決して成功しないのです。これからもサンテックはさらに技術力とコスト力を高めていきます。私たちの競争力がそこにあることはおのずと明らかになるでしょう。

( 聞き手:杉本りうこ 撮影:風間仁一郎 =週刊東洋経済2012年3月17日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

シ・ジェンロン
1963年生まれ。長春理工大学を卒業後、中国科学院上海光学精密機械研究所を経て豪ニューサウスウェールズ大学で電子工学博士。豪州の太陽電池企業で研究開発を担当した後、2001年にサンテックを創業。
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