「最初のバイトはヤマト」「コンビニバイトで難しいのはタバコとおでんの名前を覚えること」ベトナム女子が語るリアルな留学&バイト生活

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留学生のアルバイトの定番、コンビニも経験している。ふたりともセブンイレブンだ。未経験の僕から見れば、コンビニの仕事はレジだけでなく宅配便だの公共料金だの出入り業者とのやり取りだのさまざまな仕事があって、とうてい勤まりそうにない。

僕の事務所のそばのコンビニにもネパール人のスタッフがいて「レターパックライトください」「封筒の切手っていくらでしたっけ?」なんて言っても即座に対応してくれて感心するのだが、「そんなに難しくないです」とリンさん。

ハさんも「タイヘンなのは品出しくらいかな。お菓子とかカップラーメンとか、業者の人が配達してきたら補充するんですが、冷凍のは重くて冷たいんです。あとは大丈夫」だそうだ。

カスハラにも遭遇

種類がたくさんあるタバコはどうだろう。リンさんに聞いてみた。

「タバコは吸わないですから、名前を言われてもぜんぜんわからない。でも、すみません番号でお願いしますって頼んでいましたね」

しかし、中には意地悪な客もいる。

「テリアミントって言われて、番号でってお願いしたんですが……」

その客は決して番号を言わず「テリアミント!」と怒鳴るばかり。

「テリアミント、テリアミントって一生懸命に探しましたよ」

冬場には欠かせないおでんも、ベトナムでは見慣れない料理だ。

ベトナム協会主催の第4回ベトナム人留学生青年日本語作文コンテストにおいて最優秀賞を受賞したリンさん(写真:リンさん提供)

「最初は名前がわからなくて、豆腐って言われたらトーフトーフって探して。でもそのうち覚えました」とリンさんが言えば「肉まんとかは種類が少なくて覚えやすい」とハさん。

「そういえば揚げ物もあった。具をフライヤーに入れてボタンを押すだけなんだけど、油の匂いがついちゃう」なんてリンさんが思い返す。

ハさんはフライヤーの掃除に手がかかるのだと話す。「古い油と新しい油を入れ替えて……」と、もはやベトナム人ふたりが僕そっちのけで日本語で会話しているのである。

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