「お母さんの言動がおかしい…」遠方に住む子どもたちが、“築40年5LDKの豪邸”を3カ月で《実家じまい》すると決めたワケ

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しかし、それ以上に浮き彫りになってくるのは認知症の問題だ。1人暮らしであればなおさらである。

体への負担からゴミ出しが困難になるだけでなく、認知症になれば細分化された分別ルールや収集日の把握が難しくなる。ゴミ出しの曜日や時間を守れず、近隣トラブルに発展するケースもある。

ゴミ屋敷
生モノ、金属、陶器と、特に仕分けが大変だというキッチン(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

「高齢者ゴミ出し支援制度」を設けている自治体も

そこで、一部の自治体が設けているのが「高齢者ゴミ出し支援制度」だ。主に65歳以上の高齢者や要介護認定を受けている1人暮らしの高齢者が対象で、地域のボランティアや自治会、NPO、市の職員が各家庭からゴミを収集し、ゴミ捨て場まで運んでくれる。

利用者は無料でサービスを受けられるケースが多いが、中には数百円程度の利用料が必要な自治体もある。

ゴミ屋敷
ダイニングにも所狭しと収納が並んでいる(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
1つずつ仕分けながら片付けていく(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

しかし、住んでいる自治体がその制度を設けていない場合や、困っていてもサービスが利用できる条件に当てはまらない人たちもいる。

制度から漏れた悩みは、地域包括ケアセンター(※高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を続けられるように、医療・介護・予防・生活支援・住まいの各サービスを総合的に提供・調整する拠点)や介護施設をつたって、イーブイのような片付け業者に流れてくる。

その実態を二見氏に聞いた。

「地域包括ケアセンターと連携を取っているわけではないんですが、よく依頼の連絡をいただきます。しかし、そのほとんどが『予算が3万~5万円』など相場を大きく下回った依頼で、正直言うと対応できないことが多いです。その場合、地域包括ケアセンターの方が無償で片付けを行うこともあるようです」

ゴミ屋敷
すっかりきれいになった1階の和室(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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