改正風営法が20日成立、ホストクラブなどで客の恋愛感情に付け込む「色恋営業」を禁止へ

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
(写真:ブルームバーグ)

改正風営法が20日、成立した。ホストクラブなどで客の恋愛感情に付け込む「色恋営業」を禁止する。4月の参院に続き、同日の衆院本会議でも全会一致で可決された。

改正法はホストクラブなど「接待飲食営業」を営む風俗営業者に対して、料金に関する虚偽説明や客の恋愛感情に付け込んだ飲食などの要求をしてはならないことを順守事項として明記。売春や性風俗店で働くよう促すことで代金を取り立てることや、ホストらから女性を紹介された性風俗店が見返りに料金を支払うスカウトバックも禁止し、罰則の対象とする。

ホストクラブを巡っては、高額な請求を支払えない女性客が借金を負わされ、返済のために売春や性風俗店で働かされる事案が社会問題化。与野党から対応を求める声が上がり、政府が今国会に提出していた。匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の関与も指摘されており、全国の警察が受理したホストクラブに関わる相談件数は統計を取り始めた2021年から23年にかけて約3割増加していた。

悪質ホストクラブについて国会で問題提起してきた立憲民主党の塩村文夏参議院議員は法案成立前のインタビューで、最近は経済的に余裕のある層だけでなく、普通の学生や会社員がホストクラブの顧客になっていると指摘。女性が風俗店で得た金銭を収入源とするホストクラブは「先進国とは思えないシステム」だと語った。順守・禁止事項を明記した改正法は女性客が危険を察知するきっかけになると評価した。

警察庁対策検討会の報告書によると、ホストクラブに当たるとみられる営業所は全国で1000店舗で、うち約3割が東京にある。

著者:照喜納明美

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事