なぜ「ギョーカイ美女」には未婚者が多いのか テレビ局勤務、2人の39歳女性に起きたこと
いわゆる“ギョーカイ”に長くいると、一般社会にはない異風に驚くこともしばしばある。
著名人が常時身近にいることや、放送番組の制作やコンテンツの配信など、日常的にエンターテインメントに携わることで、独特な人格および価値観が形成されるのかもしれない。
そして、それは昨今問題となっている「未婚率の上昇」においても独特な形態を見せている。
世間一般における未婚率の上昇とは、すなわち「結婚しない女性の増加」といっていい。30年前は30%だった25~29歳女性の未婚率が、近年60%に上昇していることからも、それは判然とする。理由として、男性の収入の低さや、住宅事情、生活形態の違い等々が主に挙げられる。
しかし、高収入が保証されているギョーカイ人の場合は背景も事情も違ってくる。彼女らが抱える未婚事情の多くは、それらだけではない、別の問題も伏在しているのだ。
ギョーカイ独身美女に綿密なリサーチを敢行
筆者は、2006年から2012年までの6年間、7人のギョーカイ独身美女に綿密なリサーチを行い、その結果、一連の事情を知るに至った。それはギョーカイのみならず、世間一般の美女にも伝播する危険性をはらんでいるとさえ感じた。美女であるのは、世間一般もギョーカイも変わりがない。それを思えば、一般社会においても、類似する未婚例が出てこないともかぎらないというのがその理由だ。
そこで、これより、あるリアルな事例を紹介したい。テレビ局に勤務する39歳の、2人の独身女性がその対象者である。
彼女たちの心境やもろもろの事情、さらに、取り巻く周辺との関係などを照合し、検証を加えることで、彼女たちがなぜ結婚から遠ざかってしまったのか、その赤裸々な様子を、筆者は知ることとなった。もちろん、それがギョーカイ独身美女の未婚理由のすべてではないが、モニタリングした、そのほかの独身美女7人の共通点も、この事例に含まれていることを思えば、ギョーカイ独身美女の未婚理由の集約といっても、言いすぎではないのかもしれない。
ともかく──、対岸の火事とも、荒唐無稽な異説とも判断せず、ぜひ一読されたい。
都内のテレビ局がその舞台である。
登場人物は、新入社員として入社してきた、2人の新卒の女性である。