売上高はついにキー局4位に転落!フジテレビがSBI北尾氏の取締役就任を「受け入れるべき」2つの理由

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ダルトン・インベストメンツが新取締役候補に挙げたSBIHDの北尾氏。フジ・メディアHDは同氏を新取締役候補としなかったが、その選択は同社にとってベストだったのか(撮影:風間仁一郎)

5月16日に2024年度の本決算を発表したフジ・メディア・ホールディングス(HD)。同時に新たな取締役案を明らかにして、大株主であるダルトン・インベストメンツとの対決姿勢をにじませた。

ダルトン側の新取締役候補として4月17日に会見を開いたSBIHDの北尾吉孝会長兼社長の態度と発言は尊大なもので、あまり評価されたとはいえない。だが、北尾氏を排除することは、今のフジにとって本当に望ましい展開なのか。

同社の現状を踏まえると、皿も含めて毒を食らうべきなのではないかと感じてしまう。その理由を説明していきたい。

売上高は10年でキー局トップから4位に転落

出そろった2024年度のキー局決算を振り返ると、各局単体の売上高は日本テレビが2977億円、テレビ朝日が2367億円、TBSテレビが2309億円、テレビ東京が1158億円、そしてフジテレビは2141億円だった。2014年度まではトップだったフジテレビがこの10年で坂を転げ落ちるように売上高を下げ続け、ついに4位になってしまった。

これは放送業界にとって歴史的な出来事だ。時間の問題ではあったが、中居正広氏をめぐる一連の事案により、スポンサーがCMを引き上げたことがダメ押しとなった。

フジテレビ単体の営業損益は140億円の赤字、持ち株会社であるフジ・メディアHDの純損益も201億円の赤字だった。売上高が業界4位に転落したうえに親会社が初の赤字という、壊滅的な決算となった。

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