売上高はついにキー局4位に転落!フジテレビがSBI北尾氏の取締役就任を「受け入れるべき」2つの理由

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ところが今回の発表では、ダルトンが提案した取締役候補を採用せず、金光氏らと入れ替わる形で新たな社外取締役候補が加わった。

「票読みを丁寧にやって、勝てると踏んだようだ」。元フジテレビ関係者はそう明かす。北尾氏の会見の悪印象で、浮動票も会社側につくと考えたようだ。だが、浮動票は35%程度いると言われ、安心はできないだろう。

会社が提案した新取締役の布陣は、フジ・メディアHDとフジテレビでほぼ同じ面々だが、少しずつ違う構成になっており非常にわかりにくい。本来的には中核会社と持ち株会社では体制を分けるべきだし、ダルトンもそこを指摘している。今の状況を鑑みると同じメンバーのほうが機動性が高いとの考え方だろうが、それにしてもわかりにくさは否めない。

フジ側が提案している新たな取締役候補の目玉は、澤田貴司氏だ。企業再生支援会社のリヴァンプを設立し、ファミリーマートの社長も務めた。「企業再建のプロ」としてフジテレビ再生を担うことが期待される。

いずれにせよ、ダルトン案を受け入れるとみられていたのがゼロ回答だったわけで、全面対決は必至だ。清水社長は会見で「対決するものではない」と話したが、ダルトンと北尾氏からするとケンカを売られたと受け止めるだろう。

ただ、4月17日の北尾氏の会見は非常に印象が悪かった。私も見ていて唖然とした。「高圧的な態度にフジテレビ社内で懸念が広がった」と報道され、ダルトン案拒否の一因となったようだ。

北尾氏の力を借りるべきと考えるワケ

だが私は、北尾氏の力をフジテレビは借りるべきだったのではないかと考える。

4月17日の会見で北尾氏が示した改革案は、確かに「今さら」なものだった。だがだからこそ、これまで突破できなかったハードルを北尾氏の剛腕で越えることができたかもしれないと思うのだ。

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