「作品に集中できない」「あ、不倫疑惑の人だって思う」などの声も…。《大河、ANNを降板》永野芽郁「降板ラッシュ」に見る“残酷な現実”
最近の「文春砲」は、初報の後に、二の矢、三の矢が放たれるのが一般的だ。より深掘りしたスキャンダル報道が出ることを危惧したのか、両者をイメージキャラクターとして起用している企業は、広告出稿の見直しを迫られている。

対応を見比べてみると、公式サイトなどから、画像や動画を削除しているケースが多い。永野さんと田中さんの双方を起用していたサントリーは、各社取材に「ブランド本来の価値を伝えることが難しいと判断した」と答えているが、このように具体的に理由を明かしている企業はほぼないのが現状だ。
そんななか、5月16日に永野さんの主演映画『かくかくしかじか』が公開された。東村アキコさんの自伝的マンガ作品の実写化で、大泉洋さん演じる恩師らと過ごした若手時代を描いた作品だ。
しかし、永野さんと大泉さんが登壇した初日舞台あいさつは、“メディア取材NG”となった。永野さんサイドは、公には「不倫は存在しない」との姿勢を崩さないが、逆風は確実に吹いていると言えるだろう。
“商材”は俳優ではなく、映像
ネットメディア編集者である筆者からすると、取材NGとした判断は悪手だと感じる。なにより騒動に対して誠実に向き合っていない印象を残すからだ。
一方で、映画配給側の立場を考えると、宣伝機会を放棄してもなお、「現状で取り得る最大のリスク回避」であるようにも感じる。
舞台あいさつを行う理由には、大きく「ファンサービス」と「メディアへの宣伝」がある。後者において、あくまで“商材”は俳優ではなく、映像であるため、世界観を離れた「世俗的な質問」は、なるべく避けたいと考えるのが普通だろう。
ましてや『かくかくしかじか』には原作があるため、まさに、サントリーが出稿見合わせの理由に挙げた「ブランド価値」が伝わらない可能性がある。
取材を認めつつ、騒動には触れさせないという妥協案も想定できる。ただ、質問内容を限定すると「情報統制」といった印象を与え、「疑惑に関する質問ができない」それ自体がニュースバリューを帯びてしまいかねない。
取材を受け入れても、拒否しても、どちらにせよニュースバリューは永野さんに向く。いくら主演とはいえ、作品に注目が集まらない可能性が高いのならば、両者をてんびんにかけて、取材NGを判断してもおかしくはないだろう。
『かくかくしかじか』しかり、永野さんが出演するコンテンツやCMのスポンサーは、厳しい判断を迫られている。その最大の理由は、今回の疑惑が「グレー」の扱いになっている点ではないだろうか。
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