寝返りできる?日本初「寝台夜行バス」の乗り心地 ベッドから這い出るときはリンボーダンス

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モニター運行の乗務員については、「3月中は学校の長期休暇に伴いスクールバスが運休になることから乗務員には余裕があり、4月以降についてはスマイルライナーを運行していない時期にモニター運行を設定するなどして乗務員のやりくりをしている」とのことだった。

全国的に問題となっている乗務員不足についても、「(日本初の寝台夜行バスを運行したことで)高知駅前観光は先進的な会社であることや認知度が向上していること、同業他社よりも乗務員の待遇がよいことから充足できている」といい、秋からの本格運行に向けて新たに4人が必要になる乗務員の確保についても見通しは明るいようだ。

今後の目標は?

なお、秋からの本格運行に向けては、「乗客のターゲット層は、東京―高知間を安く、疲れを軽減しながら効率的に移動したい層を狙い、往復3万円以内でホテル代が浮くというコンセプトを考えている」、「1両あたり25万円程度の売り上げがないと赤字になることから1万4000円から1万5000円の価格帯での販売を検討している」が、「通路幅を広くするために座席数を減らした場合、さらに数千円程度価格が上がることになる」という。

最後に本多氏は「高速バスは価格が安い反面、身体がぼろぼろになるという課題があり、そうした課題を解決することや、旧体制のものを変えていきたいという思いが会社としてもあることから、今の時代に合った移動サービスを作っていきたい」と今後の目標を語ってくれた。

かつては、日本国内を縦横無尽に走っていた寝台列車もほとんどが姿を消してしまい、それに代わる夜行バスは座席が主体のものばかりとなってしまった。こうした寝台バスが国内に普及することで日本国内の夜の旅の愉しみがより豊かになることを願いたい。

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櫛田 泉 経済ジャーナリスト

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くしだ・せん / Sen Kushida

くしだ・せん●1981年北海道生まれ。札幌光星高等学校、小樽商科大学商学部卒、同大学院商学研究科経営管理修士(MBA)コース修了。大手IT会社の新規事業開発部を経て、北海道岩内町のブランド茶漬け「伝統の漁師めし・岩内鰊和次郎」をプロデュース。現在、合同会社いわない前浜市場CEOを務める。BSフジサンデ―ドキュメンタリー「今こそ鉄路を活かせ!地方創生への再出発」番組監修。

 

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