退職代行サービスが流行する時代でも「新卒社員の3年後定着率」が高い300社ランキング

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(写真:pearlinheart/PIXTA)

ゴールデンウイークが明け、新入社員が「社会人1カ月」の壁に直面するこの時期。厚生労働省の調査では、大学卒の新卒社員の3年以内離職率は34.9%に達し、約3人に1人が早期に会社を去る計算だ。とりわけ今春は退職代行サービスを介した「超早期退職」がネットで話題になるなど、企業の若手定着施策がより注目されている。

そこで今回は、新卒社員の3年後定着率が高い企業をランキング化し、上位企業の傾向や特徴的な取り組みと併せて紹介する。対象は『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2025年版掲載情報のうち、2021年4月の入社人数(3人以上)と3年後の2024年4月1日時点の在籍者数を開示している1162社。

なお、『CSR企業総覧(ランキング&集計編)』2025年版には、800位までの同ランキングを掲載している。

定着率100%で新卒入社者が多い会社

トップ(同率1位)は定着率100%の102社だった。そのなかで、2021年4月の新卒入社者が最多だったのは、顔料・着色剤の中堅化学メーカーの大日精化工業で59人。同社は高校や専門学校生から大学・大学院生まで幅広く採用する。入社後は社内研修や階層ごとの研修に力を入れ、メンター制度を導入している。月の平均残業時間は5.8時間と短い。有休取得率も約76%で、働きやすい環境を整備していることが定着率向上につながっているようだ。

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次点はMUFG系総合リース大手の三菱HCキャピタルで58人。平均年間給与は977.2万円と高い。残業は月19.5時間だが、2026年3月期までに月平均14時間以下とする目標を掲げている。有休取得率は70%台だ。フレックスタイム制、勤務地選択制、テレワーク制、社内公募制度を導入、副業・兼業を認めるなど個人の希望する働き方を可能にしている。

続いて農薬に強い化学品メーカーの日本曹達が38人。残業は月7.6時間、有休取得率は80%を超える。従業員持株会、社有住宅、カフェテリアプランを導入し、従業員のやる気を高める工夫をしている。

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