首都圏特急・グリーン車「コスパがいい」のはどれ? 同じ料金でも意外に違う「シートの前後間隔」

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ただ、東海道本線の特急「踊り子」や「湘南」、常磐線の「ひたち」「ときわ」は、いずれも普通車のシートピッチは960mm。湘南新宿ラインや上野東京ライン、常磐線の普通列車グリーン車のほうがわずかに広いので、差額はシートピッチ1cm分だと思えば納得できる、かもしれない。

一方、圧倒的にお得なのは特急「成田エクスプレス」である。この列車に使われるE259系の普通車のシートピッチは1020mm、つまり1m以上ある。総武快速線のグリーン車と比べて5cmも広い。

NEX E259 普通車内
「成田エクスプレス」E259系の普通車はシートピッチが1020mmと広々している。写真は2020年11月に行われたテレワーク実証実験の様子(編集部撮影)

それでいて、成田空港に関係しない区間で利用する場合のチケットレス特急料金は50kmまで660円、100kmまで920円と、ここまで挙げたほかの特急列車と同じだ。利用の仕方によっては普通列車のグリーン車よりもずっと快適な座席で移動でき、費用対効果が非常にいい。E259系は特急「しおさい」にも利用されており、こちらでも快適な座席を堪能できる。

「費用対効果」が高い私鉄の特急

シートピッチでいえば、新幹線は普通車でも在来線よりずっと広い。3列座席を回転させなければならないという理由でこの広さになったのだろうが、2列座席でも当然ながら広さは同じだ。JR東日本の東北新幹線E5系や上越・北陸新幹線E7系の普通車は、シートピッチが1040mm。東海道新幹線のN700Sも同じである。

E7 普通車
E7系新幹線の普通車。シートピッチは1040mmだ(撮影:尾形文繁)
N700S 普通車 シート
東海道新幹線のN700Sも普通車のシートピッチは1040mmだ(撮影:尾形文繁)

料金は、JR東日本の新幹線は50kmまで自由席1090円、100kmまで2080円。東海道新幹線は50kmまで990円、100kmまで1760円。在来線普通列車のグリーン車よりかなり高いが、速さが段違いなので当然だろう。

ただ、距離によっては話が変わってくる。例えば、東京駅から熱海駅・三島駅まで行く場合、在来線普通列車のグリーン料金は1550円だが、東海道新幹線の普通車自由席料金は1760円。所要時間を考えれば大差ない料金だ。

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