アジャイルは朝令暮改?MECEの罠とは?今さら聞けないビジネス用語の本当の意味を『ビジネス版 悪魔の辞典』が暴く

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 ちなみにコンサルタントが提言する時は、3つに整理することが多いです。「このプランを推す理由は、次の3つです」と、プレゼンを始めて、その3つの理由がMECEだと、なんとなくすごいプランだと聞きほれてしまいます。(15ページより)
【類義語・対義語】
▶︎【類】ロジック・ツリー 「だいたい、MECE」というロジカルな分解方法。
▶︎【類】おおむね 鉄道の運行状況の時だけに使われる「大体」。
▶︎【類】ディシジョン・ツリー ゆっくり計画を立てられる時のみ描かれる意思決定の分岐路。確率まで考えられるのは、かなり余裕のある時のみ。
(13ページより)

【イシュー】①使う人によって定義が全く違う言葉。②変な臭いがする。

ベストセラー『イシューからはじめよ』で、ビジネスパーソンに広がった言葉です。いま取り組むべき課題を設定するという意味です。(19ページより)

ビジネスパーソンであれば日常的に実感しているだろうが、ビジネスの現場は、「実際には取り組む必要がない」ものも少なくない。言い換えれば、「優先順位が大切」なのである。

会議でも、「きょうの会議で、洗い出すべきイシューは?」などと上から目線で聞いてくるリーダーがいるかもしれない。そんなとき聞いている部下のほうは内心、「きょうの議題となにが違うんだ?」などと感じている可能性もあるだろう。

「イシュー」を煙幕に使う裏ワザとは?

ただし著者によると、これは使い方次第では、課題がわかっていない上司への最強の武器になるようだ。「いま、イシューを洗い出しています」といえば、なんとなく上司を煙に負けるからだ。洗い出したあとは、イシューならぬ異臭はだいたい消えているというわけだ。

【類義語・対義語】
▶︎【類】異種返し 半沢直樹の倍返し。
(11ページより)

【ロジカル・シンキング】他者の発言の揚げ足をとることが上手くなる手法。

コンサルがよく使うこともあり、このことばもビジネスの世界で大流行りしている。

もちろん、誰もが納得できるように論理的に判断する思考は大切だ。とはいえ論理的に考えることだけにフォーカスしてしまうと、また違った問題が生じてしまうと著者は指摘している。なるほど、これを「他人の発言の揚げ足をとることがうまくなるスキル」として使っている人もいるかもしれない。

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