”受験エリート”からコースアウトする中高生が増えている。「学校への不適応」をもたらす4つの要因とは?”規則の厳しさ”が誘発することも

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恵まれた環境にあるはずの彼らが、簡単にコースアウトしてしまう。急に学校に行かなくなり、あるいは行けなくなり、自室に引きこもってしまう。彼らは一日中ゲームばかりしていることもある。何もしないで、ただ部屋に閉じこもっていることもある。学校には行けないが、ディズニーランドにだけは欠かさず通っているという女生徒もみかけた。

発達障害の専門外来を担当していると、そういったタイプの生徒と頻繁に出会うことになった。彼らの多くはASD(自閉症スペクトラム障害)やADHD(注意欠如多動性障害)の特性を持っていたが、知的には優秀な人たちである。また、知人の医師や編集者から、彼らの子供の不適応の問題で相談を受けることも多くなったが、その多くは何らかの発達障害の特性を持っていた。

中高の規則の厳しさが不適応を誘発する

ASDやADHDの特性を持つ子供は、勉強などについて生来高い能力を持っているものの、現在の学校の制度の中では、思春期の時期に不適応になりやすい。

全例に共通するわけではないが、不適応をもたらす主な要因は以下のものが考えらえる。

①対人関係

ASDの特性を持つ人は、元来、対人関係が苦手で、孤立を好む傾向がみられる。ADHDにおいても、不要な発言や衝動的な言動によって、周囲の反感を買いやすい。このようなことから、ASDもADHDもいじめの被害に遭うことが多く、不適応のきっかけになりやすい。

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