「子どもがいつもひとりぼっちで心配・・・」な親が意識すべき”6つのポイント” 現役の児童精神科医が解説!

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④特性が似た子どもは強く反発することも多いがマブダチ(親友)になることも

発達障害の子どもは日ごろの生活の中では少数派ですが、放課後等デイサービスなどの中では多数派になります。その中で一生の親友のような子が見つけられることもあります。

特性が似た子ども同士は、相性0%であれば強く反発しますが、相性100%であればマブダチ(親友)になることもあるからです。小学生のころは大げんかしていつも分離させられていた子だったのに、成人するころには大親友になっている、などということも経験しています。

問題のある関係をしっかり把握する

⑤愛情一杯に育った子はそうでない子に妬まれることがあるので要注意

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20年以上の児童精神科医としての経験ですが、児童精神科に長らく通院しているような子どもは、比較的安全で安心できる環境の中で、伸び伸びと育ってきた子も多く見られます。

とてもほほえましいのですが、そういう子に限って、他の子に執拗に嫌がらせをされたりすることもあります。まるで、伸び伸び育ってきた子のお母さんから、自分も愛情をもらいたがるような子までいます。

多分、嫌がらせしている子どもは無意識に必死でやっているようです。「お前はそんなにできないことが多いのに、頑張っている自分はどうしてこんなに寂しいんだ」という状態の子どもなのではと推測しています。

そのような状態のときは、少なくともその嫌がらせをしてくる子どもと関わるのはやめたほうがよいです。大切なのは、周囲の支援者が、このような問題のある関係を、しっかり把握しておくことです。

⑥子どもが得意な人間関係の種類から対人スキルを伸ばす

人間関係といっても、いろいろあり、その広がりもさまざまです。子どもがどんな相手との人間関係を構築するのが得意で、どんな相手とは不得意なのかを把握し、安全で安心できる場所を保護者が確保していくことが大切です。

●年齢によるもの

大人が得意、ちょっと年上が得意、同年齢が得意、年下が得意など

●距離によるもの

親が得意、その他の家族が得意、同学年の子が得意、近所の子が得意、ちまたの人々が得意など

てんねんDr. 児童精神科医

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Tennen Dr.

児童精神科医。某医療機関の院長。精神保健指定医。日本精神神経学会専門医。一般社団法人日本児童青年精神医学会認定医。大学や児童相談所など含め20年以上、子どもの発達障害やこころ分野の診療に携わる。他の医療機関や学校、福祉など地域との連携も積極的に実施。Xでは児童精神科医として情報を発信しており、Xフォロワーは7万人を超える。
 

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