日本アニメ産業にとって「油田」になる?中東・アラブ地域の秘めたる熱狂 「今後10年で最も成長するアニメ市場」と言われる理由とは
同国で日本のアニメがより活躍できる場として、現在マンガプロダクションズが特に力を入れているのが「リヤドシーズン」での展開だといいます。リヤドシーズンとは、サウジアラビアの首都・リヤドで毎年10月頃から約5カ月にわたり開催される、中東最大級の観光イベントです。期間中は舞台やコンサート、F1レースやスポーツの試合等々、あらゆるエンタメイベントが次々に行われ、昨年の来場者数は1200万人にも上りました。
実はこのリヤドシーズンでは、2022年の開催時にアニメタウン(Anime Town 2022)という、日本のアニメをテーマにしたイベントも行われました。アニメコンテンツを全面的に打ち出したアクティビティなどで人気を博したようですが、それ以降の年はディズニーやハリー・ポッターといったテーマが続き、アニメイベントはほとんど開かれていません。
現地で人気の高まる日本のアニメをさらに盛り上げるには、リヤドシーズンへのアニメ関連企業の積極的な参加も不可欠です。国内外から来る観光客や創出されるビジネスチャンスを生かし、産業育成の礎にできるのか、サウジアラビアと日本のアニメ産業の地力が改めて問われます。
ビジネスチャンスはアニメ関連会社にも
市場進出のチャンスがあるのが、自社作品を持つ“コンテンツホルダー”だけではないのもアニメビジネスのポイントです。アニメを好きな人々がいるということは、作品に関連するグッズ展開やライブイベント、音楽配信などを担う関連企業にも十分活躍の機会があります。
日本国内のアニメ関連企業がサウジアラビアをはじめとする中東・アラブ地域を意識し始めたのはまだごく最近のことです。今後、当該地域のアニメ市場としてのポテンシャルが国内でより一層認知されていくことで、日本企業による進出もますます積極的に行われることになるでしょう。
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