「洗い場は飲食店の生命線」【48歳タイミーさん】動画で猛学習した《皿洗いの奥義》を武器に、洗い場リベンジするの巻

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筆者の好きな押し鯖寿司。今までは客として食べた皿を重ねるだけだったが、お店側に回って皿を洗うのが面白い(筆者撮影) 

人気回転寿司店の夜、洗い場にはフルスピードが要求される 

ふと、張り紙が目に付いた。 

「仕事を頼まれたら、元気良く『あいよ!』と返事しましょう」 

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なるほど、そう返事しよう。

「お願いしまーす!」

「あいよっ!」

そう言いながら、ガシガシと洗浄していく。

なんて楽しいのだろう。声出しというのは、仕事にハリを出してくれる。

閉店1時間前になった頃、厨房からバットやホテルパン、あら汁を煮込んだ鍋、シャリロボのパーツ類、まな板、巨大計量カップなどがドカドカと届き始める。

「洗い場は終盤が一番忙しいんだよ」

サービスエリアの調理人さんから言われた言葉が頭に飛来する。

ラストオーダーの時間となり、返却口もドバっと大量の食器類が積み重ねられる。これはまずいな、片付かないな……と思っていたところ、

「時間なんで上がってください~!」 

との声が聞こえた。洗い場作業がクライマックスの時にタイミーの終了時間となり、後ろ髪を引かれる思いで洗い場を後にした。 

人気のある回転寿司店の夜は、洗い場にもかなりのスピードが求められる。自分がその場で手を動かし、お店のサイクルの一端を担うことができたのが嬉しい。

でも、もっと速く動きたい、もっとスムーズに動きたい。

もう一度ここに入ったら、今回よりも動けるはずだ。

そんなことを考えながら、心地良い疲れと共にお店を後にした。

この日の労働では、時給1017円の3.5時間、交通費100円で、3660円が支給された。

労働終わりの帰り道。夜の空気は冷たかったが、労働後の高揚感を程よく冷ましてくれた(筆者撮影) 
BUBBLE-B 飲食チェーン店トラベラー・音楽家

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ばぶる・びー

1976年生まれ。滋賀県出身。石山高校、近畿大学卒業。全国各地の飲食チェーン店の本店をめぐるライフワークを続け、チェーン店専門の研究家として活躍。著書に『全国飲食チェーン本店巡礼~ルーツをめぐる旅』(大和書房)。

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