「開放感でいっぱい」40歳で離婚した男性が得た”ストレスのない生活”と唯一残り続ける後悔の中身

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子どもへの申し訳なさは一生続く

離婚をしてストレスがなくなったものの、一つだけ後悔していることがある。

「やはり、子どものことです。子どもにとって申し訳ないことをした思いでいっぱいです。私自身、家庭がうまくいっていない環境で育ちました。親は私の進路を勝手に決めてくるような人で、私の気持ちをまったく考えてくれない。

大学も地元の大学へ行って公務員か教師になるように言われていましたが、私はそれに反発して地元から離れた国立大学へ進み、大学院も出て今の職に就きました。

親は新興宗教にも入っていて、離婚した私に信者の女性を新たなパートナーにどうかと勧めてくるので、帰省するたびにはぐらかしています。自分が育った環境を振り返ると、子どもにとって良い家庭を築きたかったと毎日後悔しています。この後悔は一生続くんだろうなと」

離婚をして1年ほどは独り身でいたいと思っていた内山さんだが、最近はパートナーが欲しいと思うようになり婚活をしている。

「マッチングアプリを利用するようになりました。彼女ではなくパートナーが欲しいんです。元妻とは結婚相談所で出会いましたが、うまくいかなかったし、職場で未婚というと若い人しかなくて価値観が合わないだろうし、同世代がいいのですが知っている同世代は結婚している人ばかりです。

そうなると出会う方法がマッチングアプリになるんです。私が住んでいる地域では自治体がマッチングアプリを推奨して婚活を盛り上げていて、それに参加したこともあります」

内山さんがパートナーにしたい女性は価値観が合い、自立して自分をきちんと持っている女性だという。元妻は契約社員で収入面では内山さんに頼りっきりだったため、それなりに働いて収入のある女性を希望している。

趣味に関しても無理に共有したいわけではなく、たまにお互いの趣味を行き来できればいいそうだ。マッチングアプリを通して知り合った女性とデートをしたこともあるが、まだ内山さんの条件に合う女性とは出会えていない。

今後の山内さんの目標はもっと仕事で成果を出すことと婚活を成功させることだという。

「今の仕事は患者さんから『この薬を開発してくださったおかげでずっと寝たきりだった病気が治りました。ありがとうございます』とか、『薬のおかげで病気が治りマラソンにも挑戦できるまで回復しました』といった感謝の手紙が届くことがあるんです。そういう手紙が届いたときはやりがいを感じ、この仕事をしていて良かったと思えます。

今後も前向きに仕事に取り組んで人の役に立ちたいです。また、婚活のほうも自分に合う女性に巡り会えるまで続けていきたいです」

離婚して良いこともたくさんだが、子どものことだけが心に引っかかっている内山さん。バツイチとなったが、高学歴で高収入、家事もこなせるため今後の婚活も有利に働くように思える。新たな一歩を踏み出している内山さん。仕事はさらなる活躍が期待できそうなので、婚活でも理想の女性と巡り会えることを願う。

アラフォー離婚後のリアル 姫野桂
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姫野 桂 フリーライター

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ひめの けい / Kei Himeno

1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをしつつヴィジュアル系バンドの追っかけに明け暮れる。現在は週刊誌やWebなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好きすぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。趣味はサウナ。

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