フェイスブック広告、新規定の気になる中身 一瞬でも表示されれば1回の閲覧とカウント

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大手広告代理店WPPや大口スポンサーの食品大手ケロッグ、生活用品大手ユニリーバも、Facebook動画広告の「ビューアビリティ(Viewability:表示された広告が実際に目視可能であった回数または割合)」に苦言を呈していた。その基準では、広告枠面積の50%が表示され、最低3秒再生されれば「1回の視聴」とされている。

PinterestやTwitterを含む、ほかのフィードを軸としたプラットフォームでも、同様の問題に直面しているようだ。また、ユーザーが画面の上から下ではなく、左から右にスワイプするSnapchatでは、コンマ数秒でも動画広告がロードされれば閲覧されたと見なすという。

Snapchatは広告主に対して、たとえユーザーが即座に広告をスキップしたとしても、同サービスにおける広告配信は価値があると説明する。このようなメッセージアプリでは、たとえゼロコンマ数秒でも画面全体に映し出されるため、広告は100%閲覧可能だという。これはFacebookのビュー保証規定と似ている。

ソーシャルメディア側は、広告主に対して、ユーザーが広告をスキップしたくなくなるような広告の制作を促している。広告がプラットフォームのスタイルと合致すれば、ユーザーのエンゲージが増えるからだ。

例としてFacebookの無音の広告を見てみよう。広告主は字幕や人を惹きつける映像を駆使して、人々が広告をスキップするのを阻止している。

新しいクリエイティブの可能性

「私はこの新たなキャンバスに対する広告業界の適応を楽しんでいます」と、メディアエージェンシー「MEC」にて業務執行とデジタルコンテンツマーケティング部門の役員を務めるジアン・ラベッチア氏は話す。「思わず見てしまう字幕、インパクトの高い映像、動画の賢い開始方法など、いま我々は新たな話法の技術の誕生を目撃しようとしているのです」。

Facebookは、フィードのどこで指が止まるのか、ユーザーの行動分析を行っている。どの投稿に、どれくらいの時間で、どれくらいの速さでスクロールするのか、などを調べているという。現代のメディア消費者は、瞬時に広告のメッセージを理解することができるため、価値のあるインプレッションはコンマ数秒で決まると主張したいのだろう。

Adobe Digital Marketingで、主席プロダクトマーケティングマネージャーを務めるモニカ・レイ氏は、多くのネットユーザーは読みたいコンテンツと読みたくないコンテンツを瞬時に判別することに長けてきていることは、明確だと話す。「入手できるコンテンツが大幅に増加するなか、消費者がコンテンツを反射的に読み飛ばしてしまうのは、性質として明らかだ」。

Facebookは第三者による広告効果測定が求められていたのに対応し、ビューアビリティに特化した効果測定企業のMoatが、企業広告の閲覧数を測定することも発表している。

Garett Sloane(原文 / 訳:小嶋太一郎)

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DIGIDAY[日本版]編集部

2015年9月1日にローンチした「DIGIDAY[日本版]」を運営。同サイトでは米「DIGIDAY」が日々配信する最新のデジタルマーケティング情報をいち早く翻訳して掲載するほか、日本国内の動向についてもオリジナル記事を配信している。メディアジーンが運営

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