なぜ「完全メシ」は売れるのか? 栄養バランスがいいだけじゃない、消費者の「失敗したくない」心理をうまく利用した"好事例"

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

③お得なタイミングを選べた、という感覚も、買物マインドを継続させるには重要です。

私自身も購入後にセールが始まったり、ネット上で値引き広告を目にして「もっと安く買えたのに」と後悔した経験が何度もあります。また、今はインターネットで簡単に価格を調べられるようになったため、買うタイミングによって後から損得がわかってしまう機会も増えました。

「買うタイミングで損をしない」と感じるのはどんなときでしょうか。お得なタイミングを自分で決められることがひとつのカギです。

割引セールは、小売店側が対象商品と割引率を決めるのが普通ですが、まったく違うやり方で成功しているケースもあります。

ある海外リテールの事例ですが、買物客が自分の好きな商品に「20%オフ」のステッカーを貼れるという施策で、店全体の売上をアップさせました。買物客自身が「今何を安くするか?」を考え、決定するプロセスがあることで、得をする感覚が強まります。

小売店が決めた欲しくない商品の200円引きより、今自分が欲しい商品の100円引きの方が買物客には価値があるのです。

レンタルDVDショップの旧作の値下げワゴンもお得なタイミングを決めることのできる一例です。

「今週は全品一律1000円、来週は800円、最終週は半額!」という逆オークションは、売り切れのリスクと背中合わせですが、自分でお買い得なタイミングを決められます。

栄養バランスだけでなく味も間違いない!

日清食品株式会社『完全メシ』
カレーメシ 日清食品
味と栄養のいいとこどりで圧倒的な人気(画像提供:日清食品)
次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事