テストの点数では測れない力を伸ばす…!子どもの非認知能力を高める「魔法の言葉」の中身

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このほめ方は「ほめる」ことに慣れていないご家庭にもおすすめです。これまであまりほめてこなかった親が、急にほめるようになると、子どもが「嘘をついてるんじゃないの?」「何か裏があるんじゃないの?」とあやしがるのは十分に考えられます。

いつも厳しいことばかり言ってくる先生が、いきなりほめはじめたらちょっと怖いですよね。

このように、いきなりほめられることで生まれる警戒心を解くためにも、第三者を使ってほめる手は有効です。

ほめてオーラを醸し出す子には……

ほめられるのが苦手な子とは対照的に「ほめて」オーラを醸し出す子もいます。

最近の子どもは、特にこのタイプが多いようです。

「ぼく、こんなことできるんだよ!」

「私、こんなすごい絵を描いたの!」

とほめてオーラを全開にしながら駆け寄ってくる姿はかわいくもありますが、対応には少し気をつけなければいけません。勉強やスポーツにしろ、お手伝いにしろ、遊びにしろ、ほめてオーラを発している子が求めているのは、自分ではなく他者からの評価です。

自信満々に見えて、実際は周りからどう評価されるかを気にしているんですね。内側から起こるやる気でなく、外側からのやる気(外発的動機)が大きく発達している状況です。残念なことに、このままでは人から評価されないと動かない大人になってしまう恐れがあります。

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では、どのように接するのがいいのでしょうか。このようなときは、ほめ言葉をグッと飲み込み、「あなたはどう思うの?」と問いかけてみてください。

自分自身はどう思ったのかを聞いてみると、それまで他者評価を欲しがっていた子が、自分を振り返って自己評価をすることになります。

すると、これまでは単に「自分はすごい」で終わっていたことが、自分の気持ちの動きや楽しさ、どうしたらもっとうまくいくかといったことについて深く考えるようになり、その結果、自分を自分で評価できる人間へと、成長を促すことができます。

ほめてオーラを感じたときは、自己評価を促す質問を! ぜひ試してみてください!

西 剛志 脳科学者(工学博士)、分子生物学者

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にし たけゆき / Takeyuki Nishi

脳科学者(工学博士)、分子生物学者

1975年生まれ。東京工業大学大学院生命情報専攻卒。博士号を取得後、特許庁を経て、2008年にうまくいく人とそうでない人の違いを研究する会社を設立。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、これまで3万人以上に講演会を提供。著作は20万部のベストセラー『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)をはじめ、『1万人の才能を引き出してきた脳科学者が教えるやりたいことの見つけ方』(PHP研究所)、『脳科学的に正しい! 子どもの非認知能力を育てる17の習慣』(あさ出版)など、海外を含めて累計発行部数 40万部を突破。

【脳科学者 西剛志公式サイト】
https://nishi-takeyuki.com

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アベナオミ(マンガ)
あべなおみ

宮城県多賀城市出身のイラストレーター。日本デザイナー芸術学院仙台校でイラストを学び、2008年からイラストレーターとして活動している。現在は3児の母、仙台を拠点に執筆活動中。 2011年東日本大震災で被災し、小さな子どもとの被災経験を子育て世代に伝える活動がライフワーク。防災士の資格を取得し防災セミナー講師の他、著書に『マンガでわかる防災のトリセツ』(マイナビ出版)、『被災ママに学ぶ小さな防災アイディア40』(Gakken)など多数。

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