昭和は御法度で、令和は推奨? 激変する「社内恋愛」事情…ノジマの“NOJIKON”などに見る、企業主導の社内婚活イベントの狙いとは

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その間、企業の人事部門の対応も大きく変わりました。「禁止」していた社内恋愛を「容認」するようになり、最近では社員の恋愛・結婚といったプライベートとは距離を置くようになっています。

「昔は、誰と誰が付き合い始めたとか、別れたとか、人事部の方で情報収集し、管理していました。いまはまったくノータッチで、『やるなら勝手にどうぞ。会社に迷惑だけはかけるなよ』というスタンスです」(S氏)

組織の活性化と人材定着が真の狙い

一方、冒頭で紹介したように、こうしたトレンドに逆らって、一部の企業が婚活イベントを開催したり、社内マッチングサイトを導入したりするなど、社内恋愛・社内結婚を促すようになっています。これは、どういう狙いでしょうか。

ノジマは、「微力ながら日本の未婚化・少子化問題にも貢献したい」(同社ホームページ)と制度導入の狙いを説明していますが、他社では、組織の活性化と人材の定着という実利を重視しているようです。

2年前から社内婚活イベントを実施している電機メーカーの人事部マネジャー・T氏は、「ムードを盛り上げるために婚活イベントと銘打っていますが、そんなに簡単に成婚するとは思っていません。組織の活性化が本当の狙いです」と言います。

「このところ、当社でも職場のコミュニケーションが希薄になっており、モチベーションの低下も顕著です。若手同士がワイワイと元気よく仕事をしてもらうための起爆剤の一つとして、婚活イベントをやっています」(T氏)

また、現在、社内婚活イベントを企画している金融サービス業の人事部マネジャー・G氏は、近年大きな課題になっている社員の定着へのプラス効果を期待しています。

「若手の早期離職が増えて問題になっており、愛社精神あるいはエンゲージメントの低下が大きな要因と見ています。“自社のファン”を増やすための方策として、婚活イベントなど取り入れたいと考えています」(G氏)

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