JR西「最新の車両メンテナンス」は何が違うのか 営業列車の車両データ活用、未然に故障防ぐ

JR西日本のモニタ状態監視システム(写真:JR西日本)
鉄道メンテナンスの分野で技術革新が進んでいる。その1つが機器や設備の状態をつねに監視し、必要なときにメンテナンスする状態監視保全(CBM)と呼ばれる仕組みだ。
従来のメンテナンスは一定周期で行われる時間基準保全(TBM)に基づき行われていたが、CBMなら故障の予兆を検知して事前に修理や部品の交換を行うため故障を未然に防ぐ、つまり安全性が高まるだけでなく、不必要な修理や部品交換がなくなる点でコスト削減にもつながる。
運行中の車両で線路を監視
CBMの活用のため営業車両に各種装置を搭載する鉄道会社が増えている。よく知られているのがJR東日本の山手線E235系。車両機器や線路、電力設備などの状態をつねにモニタリングし、取得したデータを分析することにより設備の劣化や状態監視などを行っている。
また、JR東日本が開発した線路設備モニタリング装置を搭載した各社の営業列車はJR東日本管内の首都圏、東北など広範なエリアのほか、小田急電鉄、相模鉄道、東急電鉄、東京メトロ、東武鉄道のエリアも走行し、線路の常時監視を行っている。
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