「腹減った、出前館を使おう→袋の中に生きたネズミが…」 《出前館「ネズミ混入」騒動》に現役配達員が抱いた”率直な本音”

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敵は地上だけでなく空にもいる。過去に私はウーバーの仕事で「カラスがたくさんいたので、すみません、置き配ではなくピンポンしました」とお客様に伝えたことが1回あった。また昨年はカメムシが大量発生していたが、昆虫類の混入リスクも避けては通れない。

出前館は今回の騒動をキッカケに、配達員へ確認徹底を呼び掛けた。とはいえ置き配した後の商品は無防備であり、配達員に注意喚起を呼び掛けたところで、この対応がどこまで効果的かは正直わからない。

顧客側が取れる対策があるとすれば、置き配された後、すぐに商品を引き取るくらいだろうか(とはいえ「置き配前」に異物が混入していれば打つ手はないわけだが……)。

ちなみに置き配の際、出前館あるいはウーバー配達員は商品の「写真」を撮ることができる。どこに商品を置いたか等を、顧客と運営側が確認できるためのこの制度を、例えば至近距離で撮影することで「商品状態の確認方法」として活用するのは一つの手かもしれない。

ウーバー
ウーバー配達員アプリ「置き配」の際の画面(著者撮影)

しかしそうは言っても、そもそも袋の中の状態を外部から確認するという発想に「限界」があるように私は感じてしまう。

出前館が今最も苦しんでいるのは、おそらくこの部分だろう。実は出前館は「商品状態の確認」をする上で、袋や容器を開けることを禁止している。袋の中で商品が傾いていないか、汁が漏れていないか等を「梱包の外側から」確認するよう配達員にアナウンスしている。

配達員が、商品の袋を開けて確認することはできない

2025年3月末頃から、私は出前館の配達員として働き始めた(今私はウーバー配達員ライターとして≪ウーバーイーツの社会学≫を連載しているが、ウーバーの解像度を上げたい気持ちもあり、出前館を始めた経緯がある)。

出前館の配達員アカウントを登録する際は「初回研修コース」として、研修動画の視聴と21問の確認テストの全問正解、この2つが義務付けられている。アカウント登録後は配達員用の「お知らせ」に目を通すなど、出前館配達員としてのノウハウを現在進行形で私は学んでいる。

お知らせの中には「商品崩れ発生時の対応についてのお願い」と書かれた項目があり、ここには文章で「袋や容器を開けることは禁止です」とハッキリ記載されている。私の記憶がたしかなら、研修動画の内容にも「袋の開封禁止」について説明があった。最適な状態で陳列されているから……といった理由についても述べられていたように思う。

出前館が配達員に徹底させている注意事項は「正しい」と思う部分が多い。しかし今回の騒動で出前館が「ネズミの混入が確認されたのは今回が初めて」と述べている点からも、害獣の混入を想定していないルールであることが類推できる。

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