南海電鉄、泉北高速鉄道「合併」で何が変わるのか 利用者は歓迎、約10億円の収入減はどうする?

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列車は泉北線内を折り返し運転する各駅停車のほか、南海高野線に乗り入れて難波に直通する区間急行と準急行、そして全席座席指定の特急「泉北ライナー」が走る。和泉中央―なんば間の所要時間は区間急行で三十数分。車両は青いラインが入った泉北高速の電車のほか、南海の電車も乗り入れる。

最初の区間として中百舌鳥―泉ケ丘間が開業したのは1971年4月。その後1973年12月に栂・美木多、1977年8月には光明池まで延伸し、1995年4月に和泉中央までの全線が開業した。

開業時から路線名は「泉北高速鉄道」として親しまれてきたが、かつての会社名は「大阪府都市開発」で、大阪府などが出資する第三セクターだった。

和泉中央駅 泉北高速鉄道の駅名標
泉北線の終点、和泉中央駅。「泉北高速鉄道」の社名が入った駅名標がある(記者撮影)
【写真】和泉中央駅には泉北高速鉄道の本社がある

合併で何が変わる?

大阪府都市開発の株式を大阪府が南海に売却し、社名が泉北高速鉄道となったのは2014年。この際にも「値下げ」が話題になった。

2013年、大阪府都市開発の筆頭株主だった府は保有株の売却方針を決定。売却先の公募には南海も名乗りを上げ、泉北―南海間の乗り継ぎ運賃80円値下げを提案したものの、株式の買い取り額で上回ったアメリカの投資ファンド、ローンスターが優先交渉権を得た。

泉北高速鉄道 「NANKAI」ロゴ
光明池駅に停車する泉北高速鉄道の電車。車両のロゴは「NANKAI」に変わっている(記者撮影)
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