「持株会社」のメリットって何? 成功に不可欠な「2つ」のポイントとは? 一番大事なものを共有できなければ、いずれ瓦解するおそれも

持株会社のメリット
持株会社にはどのようなメリットがあるのだろうか。
最大のメリットは自社の事業をそのまま続けながら他社と一緒に一つの企業グループを作ることができることである。合併では労働条件や給与体系の統一など、自社の事業の構造を大きく変える必要があるが、持株会社の傘の下に入る事業会社は事業の構造を変える必要はない。
もっとも、経営効率が悪いなどの問題を抱えている会社は、持株会社に入る、入らないにかかわらず、構造改革が必要である。
持株会社本社はグループ全体の戦略の発動とリスクマネジメント/内部統制を担い、傘下の事業会社はひたすら担当する事業を推進するという役割分担が整理されれば、経営のスピードアップを図ることができる。
会計制度と監査制度によって担保された決算の信頼性をベースにしてそれぞれの事業会社の経営者の責任を明確にすることができる。会社内部の管理会計による事業部などの財務数値による管理によって、レベルの高い経営者の規律付けができるようになる。
M&A、事業分離といった経営構造の改革やそれに伴う企業グループの再編を進めやすくなる。
M&Aで他の会社を企業グループに加える場合、経営理念など根幹となる企業グループの基本事項を共有できれば、経営統合を進めやすい。
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