「持株会社」のメリットって何? 成功に不可欠な「2つ」のポイントとは? 一番大事なものを共有できなければ、いずれ瓦解するおそれも

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経営統合に時間をかける

生まれも育ちも違う会社の人たちが一緒に暮らすことは簡単ではない。経営統合は、周到に計画して関係者の理解と協力を得ながら時間をかけて進めることが大事である。

早めにPMIを作る

M&Aでは、よくPMI(Post Merger Integration= 買収後の経営統合)が重要だといわれるが、このPMIは早い段階から作り始めた方がよい。経営者が構想を練り、相手方の経営者と協議して一緒になった後の会社の姿をスケッチする。ある程度骨格が描ければスタッフやコンサルタントの力を借りて具体的な経営体制をプランして会社設立などの事務手続きを進める。

持株会社によるグローバル経営

持株会社を頂点とする企業グループは、次のような体制をとることによりグローバル経営に適している。

中核事業会社による事業推進

事業セグメントごとに中核事業会社を設置して各セグメントの事業推進の核とする。親会社である持株会社と異なる法人格を持つことから、中核事業会社およびその傘下の各事業会社の構造改革や事業再編が事業本位の観点で進めやすくなる。

地域統括会社の設置

重要な地域に地域統括会社を設置して地域の実情に応じた事業の統括を行う。経営環境や地理的にも距離のある地域の経営がやりやすくなる。たとえば、欧州統括会社をロンドンに、北南米統括会社をニューヨークに、アジア統括会社をシンガポールに設置するなどである。

中間持株会社の設置

大規模で独自性の強い事業を行う中核事業会社は中間持株会社として、傘下の事業会社を束ねることもある。金融持株会社などである。

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