「持株会社」のメリットって何? 成功に不可欠な「2つ」のポイントとは? 一番大事なものを共有できなければ、いずれ瓦解するおそれも

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戦略をもとに体制を作る

このような大局観を持ったうえで自社の経営戦略をもとに持株会社体制を構築する。次の点が体制構築のポイントになる。

①グループ経営戦略における各グループ会社の位置づけを明確にする。

②各グループ会社とグループ全体の経営リスクの状況を把握する。

③持株会社主導のガバナンスとするか、グループ会社各社の自主性を尊重するか。グループ運営の基本方針を確認する。

④グループ本社とグループ会社の機関設計を行う。

⑤海外グループ会社については所在国のガバナンス規制と調整する。

持株会社成功の2つのポイント

自主性の尊重とモニタリング 

子会社の自主性を尊重することが大事である。しかし、自主性尊重は放任経営を認めるものではない。子会社でグループの経営理念の基づく経営が行われているかモニタリングすることも重要である。モニタリングのための管理や監査がグループ本社の役割になる。

多様性を力に

人材の多様性は、ビジネス・チャンスやリスクを察知する力や実行力を強くして競争力の源泉になる。様々な事業を担う人材の価値を認めて多様性を強みにすることができれば企業グループの成功につながる。 

箱田 順哉 公認会計士 

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はこだ じゅんや / Junya Hakoda

公認会計士。社外取締役、社外監査役、企業顧問等にも従事。

主な著書:『テキストブック内部監査』(東洋経済新報社)、『新・国際内部監査基準対応 内部監査実践ガイド(第2版)』(編著、東洋経済新報社)、『コーポレートガバナンスと経営監査』『新しい経営監査』『アメリカの会計原則』(以上、共著、東洋経済新報社)、『企業グループの内部監査』(同文舘出版)、『社外取締役・監査役等の実務(第4版)』『バリューアップ内部監査Q&A』『会計専門家からのメッセージ』(以上、共著、同文舘出版)、『これですべてがわかる内部統制の実務(第4版)』(共著、日本経営調査士協会編、中央経済社)、『COSO 内部統制の統合的フレームワーク』(共監訳、日本公認会計士協会出版局)、『全社的リスクマネジメント フレームワーク篇』『全社的リスクマネジメント 適用技法篇』『企業価値を向上させるビジネスリスクマネジメント』(以上、共訳、東洋経済新報社)等。

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