BMW「第6世代バッテリー」でEVはどうなる?いよいよ見えてきた「ノイエクラッセ」の中身

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工場を使ったユニークなプレゼンテーションでは、高さ95mmのものと120mmのもの、2種類ある直系46mmの円筒形バッテリーとともに、新世代のバッテリーパックを見せてくれた。

左が第6世代のバッテリーパックで、右が第5世代バッテリーパック(筆者撮影)
左が第6世代のバッテリーパックで、右が第5世代バッテリーパック(筆者撮影)

黒色のバッテリーパックは、それがホンモノかどうか教えてもらえなかったが、前後長がおよそ2mで幅が1.35mぐらい、そして厚みが20cmを少々超える程度のサイズだった。となりに置かれた第5世代のプリズム型バッテリーより、あきらかにコンパクト。

もうひとつの特筆点は、「エネルギーマスター」もしくは「ペントハウス」とBMWのエンジニアが呼ぶ、自社製のコントロールユニットをそなえていることだ。

第6世代のモーターは非常にコンパクト(写真:BMW)
第6世代のモーターは非常にコンパクト(写真:BMW)

メリットは、電気の流れから温度管理にいたるまで、あらゆる事柄を適切にコントロールできること。これまではバラバラだった各コントロールユニットの機能を一元化して、効率をうんと高めているという。

エネルギーマスターは、バッテリーパックに取り付けられる形になっていて、交換が容易であることも、効率向上の点で重要だ。

バッテリーが車体剛性をアップさせる

「さらにもうひとつ、新世代のバッテリーパックのメリットがあります。バッテリーパック自体を車体構造材の一部として使うことを私たちは考えているのです」。前出のドクター・ポストはいう。それが「パック・トゥ・オープンボディ」構造。

「バッテリーパックそのものが衝撃に対して強固な設計ですから、車体剛性が増すうえに重心が下がるため、クルマに重要な運動性能に貢献するし、下面がフラットになるので、アンダーボディを流れる空気の整流に寄与し、燃費向上が見込まれます」

第6世代の駆動用バッテリーを搭載するBMW車はなにか。プレゼンテーションの会場には、ノイエクラッセと呼ばれている2台のピュアEVの写真パネルが飾られていた。

BMWランツフート工場でのプレゼン会場に設置されたSUV型ノイエクラッセのパネル(筆者撮影)
BMWランツフート工場でのプレゼン会場に設置されたSUV型ノイエクラッセのパネル(筆者撮影)

やはり自社開発の新世代「BMW OS X(10)」というオペレーティングシステムにより、ダッシュボード全体の機能が大きく拡大するとうたわれる「パノラミックiDrive(アイドライブ)」搭載のコンセプトモデルだ。

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