BMW「第6世代バッテリー」でEVはどうなる?いよいよ見えてきた「ノイエクラッセ」の中身

BMWが、2025年秋に発表するといわれる「ノイエクラッセ」用の新世代バッテリーを公開した。
それに先駆けて2025年2月に、同社が本社を置くミュンヘンにメディアを集めてお披露目したのは、「セル・トゥ・パック」および「パック・トゥ・オープンボディ」なる技術だった。
BMWといえば、日本では高性能なスポーティモデルで知られるし、ドライブするとクルマ好きをとりこにするモデルは多い。

たとえば、最新の7代目「M5」セダンなど、4.0リッターV8エンジンに凝った過給(ターボ)技術と、大型バッテリーによるプラグインハイブリッド・システムを組み込んで、超がつくほどパワフルだ。
一方で、BEV(バッテリー駆動のピュアEV)の開発の手も、ゆるめてはいない。「メディアテックデイズ」と題された今回のプレゼンテーションで公開されたのは、新世代の駆動用バッテリーだった。
航続距離を30%以上も改善
BMWでは「第6世代」と呼ぶ、新しいバッテリー。技術的な特徴は、円筒形のセルを使い、それをバッテリーパック内に並べたこと。円筒セルは大きさが2種類あり、「どちらを選ぶか」「パックの中にいくつ並べるか」で性能が変わってくる。

BMWが「セル・トゥ・パック」と呼ぶこの仕組みのメリットについて、BMW本社取締役会メンバーで、購買/サプライヤーネットワークを担当するドクター・ヨアヒム・ポストは、「エネルギー密度向上、コスト減、それに重量減によるCO2排出量の低減です」と説明する。
「i4」や「iX」など、モデル名が「i」で始まる現行のEVラインナップが搭載するのは第5世代。こちらはプリズム型バッテリーだ。
「第6世代のバッテリーで、私たちは技術的に大きく飛躍します。この円筒形のバッテリーによって、これまでより航続距離が約30%、さらにそれ以上に伸びるモデルもあり、充電速度は30%速くなります」
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