「日本は観光で復活する」"補助金"より大事な施策 木下斉vs永谷亜矢子対談【後編】
「売れない観光コンテンツ」が量産される背景
木下:地方行政において、補助金・助成金問題は避けては通れない問題です。
コロナ明けはインバウンドに対する準備やノウハウが何もないまま、国がインバウンド向けの観光の補助金などをバンバン出すようになっていますよね。
これによって、さまざまな歪みが生じてしまっていると私は考えています。
永谷:現場を見ていて思うのは、「補助金と地域のニーズが合っているのか?」ってことですね。国が掲げる大きな政策と、地域に本当に必要な観光コンテンツって、必ずしも一緒ではないじゃないですか。
近年の市場でいうと「インバウンドだ」「富裕層観光だ」と補助金をプロポーザル(公募事業)で出すんだけど、これは公募を作っている側にも、応募して事業を起こそうとする側にも、「本当に地域にフィットする観光コンテンツ」をきちんと見極められる人がなかなかいなくて、結局売れない商品ができてしまうという現象が全国で起きているように感じます。


















