大人世代にもオーディション番組が"刺さる"ワケ ノノガにタイプロ、「推し活」が人気を後押し

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その結果、まだデビュー前の段階で特定の候補者の熱烈なファンになる人たちも増え、ここでもネットは効力を発揮する。SNSを通じてファン同士がつながるコミュニティが自然発生的につくられるようになる。

PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS
©PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS(写真:NTTドコモ Lemino)

『PRODUCE 101 JAPAN』でも多くのファンコミュニティが生まれ、個人で投票するだけでなく集団による一種の選挙活動が繰り広げられた。個人単位ではできないようなことも、複数のファンが結束し、知恵を出し合うことによってさまざまなアピールが可能になる。

「推し活」は世代を超えて広がっている

SNSの良さは、世代や性別、地域を超えたつながりが生まれるところだ。実生活では出会うのが難しいような人々でも、共通の趣味を介してすぐにつながれる。一般的には若者中心の趣味であったとしても、SNSであれば大人世代も参加しやすく、よりのめり込むきっかけにもなる。アイドルの「推し活」などは代表的なものだろう。

実際、推し活の年齢層は拡大し続けている。推し活総研が実施した2025年1月の調査によると、「推し活をしている」と答えたひとは全体の16.7%。人口換算すると約1400万人に相当する。

これは2024年の調査と比べて約250万人もの増加。この傾向は男女に共通する。なかでも増えているのが30代前半の女性で、約3割が「推し活をしている」と回答した。

いまや世代にかかわりなく推し活に励む時代になりつつあるのがわかる。しかも推し活はただ単に余暇を充実させるためのものではない。人生そのものに深くかかわってきている様子もうかがえる。とりわけアイドルの推し活では顕著だ。

HANA
「No No Girls」より誕生した7人組ガールズグループ・HANAはプレデビュー曲「Drop」も好評だ(写真:ソニー・ミュージックレーベルズ)

「かわいい」「かっこいい」というのが、アイドルへの褒め言葉として一般的なものだろう。「歌が上手い」「ダンスがすごい」などといったスキル面への称賛もよく見られる。

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