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「つば九郎」"中の人"死去に多くの人が涙する理由 世界的人気キャラ「ミッキー」とは何が違った?

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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筆者が過去に関わってきた、SNSアカウントの運用に関していえば、公式アカウントを運用する“中の人”が退社してしまい、その後の運用がうまくいかなくなってしまうケースは多々見られた。

シャープやタニタのように、“中の人“だった社員が、退社して独立した後も“外の人”としてアカウント運用を受託するケースも見られるのだが、つば九郎の場合は、それは不可能だ。

1994年のデビュー以来、30年以上にわたって活動してきた経験と実績を、別の人が引き継ぐのはそう容易ではないように思える。

これまで属人化しすぎており、後継者を育てることができなかったことは、球団側の過失だったともいえる。ただ、選手の育成と違って、経験やノウハウに欠けていたことはいかんともしがたいことでもある。

毎年、“契約更新”していたつば九郎。2025年は、1月28日に「年俸6万円+『ヤクルト1000』飲み放題」で合意したばかりだった。代理人を中日ドラゴンズのドアラが務めたことも(画像:ブログ「BUAZAつば九郎ひと言日記」より)

キャラクターの襲名制

それでも、マスコット・キャラクターなしというのも寂しい。別のキャラクターをデビューさせて、人気キャラクターに育てるというのも容易ではないし、故人の遺志に沿っているかわからない。

つば九郎の活動をこのまま終わらせてしまう損失を考えると、2代目、3代目と引き継いで、キャラクター設定や活動は継続性を持たせながら、それぞれの個性を出していくのがベストではないかと思う。

日本の伝統芸能や伝統工芸の世界には、襲名という仕組みがある。“中の人”が活躍するのは「日本文化」だと冒頭に書いたが、そうであれば、キャラクターにも襲名があってもよいように思える。

「言うは易く行うは難し」であることは重々承知しているが、つば九郎の実績を無にすることなく、未来につなげていくには、この方法が最も適している。勝手ながら、筆者はそう思わざるをえない。

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