「つば九郎」"中の人"死去に多くの人が涙する理由 世界的人気キャラ「ミッキー」とは何が違った?
「ディズニーランドで出会うミッキーマウスの着ぐるみの“中の人”はどういう人なのか?」という疑問を持つ人も少なくないのだが、その情報は厳重に管理されているようで、ネタバレすることはない。
当然のことながら、ミッキーマウスの“中の人”が亡くなったとしても、ディズニーや、東京ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランドが追悼文を出すことはないだろう。少なくとも、筆者はそういう表明は見たことがない。“中の人”は公式的にはいないのだから、当然と言えば当然なのだが……。
ディズニーに限らず、欧米のキャラクターは、性格や行動様式がしっかりと定められており、“中の人”が自身の判断で自由に振る舞うことはできないことが多い。マーケティング戦略に基づいてトップダウンで方針が決められることが多く、現場の裁量でうまくやってもらえばよい――という発想にはなりづらい。
一方、ケース・バイ・ケースではあるが、日本では、キャラクターの運用は「現場主義」で動き、成功を収めることも多い。
企業や自治体の公式SNSアカウントの運営も同様だ。日本では、“中の人”の裁量で運用されることが多く、それに親しみや面白みを抱いて、人はフォローしたり、メッセージのやり取りをしたりする。
どちらが良い、どちらが悪いということではなく、運営の仕方が異なっているということだ。
欧米式のキャラクター運営方法では、しっかりと方針を決めて、それに従って運用すれば、“中の人”が変わっても支障なく活動を継続することができる。その一方で、柔軟性に欠けやすく、愛着も持たれにくくなりがちな傾向がある。

「くまモン」と「ふなっしー」の成功例
「くまモン」と「ふなっしー」を例にとって、キャラクターのあり方を考えてみたい。両キャラクターは“ゆるキャラ”の双璧として長らく親しまれてきたが、成り立ちは大きく異なっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら