アマゾン、Netflixに勝つための武器とは? 秘策は「ASAP」という機能
アマゾンは9月24日、日本において「プライムビデオ」のサービスを開始した。これは年会費3900円を支払うプライム会員であれば、アマゾン独占コンテンツを含む多くのビデオコンテンツにアクセスできる、というもの。同時に、テレビで楽しむためのセットトップボックス「Fire TV」とスティック型デバイス「Fire TV Stick」を10月28日に発売することを明らかにした。
気になるのは9月2日に日本でサービスを開始したネットフリックスとの勝負の行方だ。米国の動画ストリーミング市場では、豊富な独自コンテンツを持つネットフリックスの存在が圧倒的で、ニールセンの調査によるとネットフリックスは36%のトップシェア。アマゾンは13%に過ぎない。日本ではどのように戦うのか。デバイス(ハードウエア)事業を担当するデイブ・リンプ上級副社長とアマゾン・ジャパンのジャスパー・チャン社長に話を聞いた。
――アマゾンプライムの価格のことを先に聞きたい。米国では99ドルなのに日本では3900円だ。今後、値上げするのでは?
リンプ:プライムの価格は世界各国で異なっている。確かに日本の価格はお得だが、含まれているサービスにも違いがある。
チャン:日本においてプライムサービスを開始したのは8年前。現在、プライム会員は年率50%のペースで増えている。先日は「パントリー」を開始したが、引き続きサービスメニューを充実させることで会員を増やしていきたい。
アマゾン・プライムの値上げはない?
――アマゾン・ウェブ・サービスなどは、一貫して値下げしている。同様に、プライムの会費も値上げをしない、と考えていいか。
リンプ:アマゾン・ウェブ・サービスについては担当ではないので言及できないが、スケールメリットが出てくることによって値下げが可能になる。これこそがアマゾンの考え方でもある。メリットは顧客に還元していく姿勢だ。プライム会員についても、なるべく安価に抑えることで多くの人に使ってほしい。これはスケールメリットを狙っていくビジネスモデルだ。
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