安楽死を決めた彼女をイラつかせた「人々の行動」 その日が来るまでゆっくり過ごしたいのに
西洋医学は長く生きることだけが目的に
ヨランダの医療介助死(MAiD:Medical Assistance in Dying)が決まってから、わたしは当日の準備のために、ヨランダが何時に来てほしいと望んでいるのか、何人集まるのかを知る必要があった。
ところが、その確認のために電話したとき、電話の向こうから聞こえてくる消え入りそうなかすれ声に驚いた。死ぬために必要な手続きが「果てしなく続いて、疲れきった体で対処するにはあまりにも複雑すぎる」と苦労を打ち明けられた。
「西洋の文化や医学は治療のことしか考えていない。こんな治療法があるとか、これを試してみようとか、そればっかり。少しでも長く生きることが無条件に目的になってしまってる。そんなの、わたしにとってはどうでもいいことなのに。こんな状態で生きていたくない」

















