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東南アジアで「日本の改造車文化」が人気の理由 マレーシア版の東京オートサロンの熱狂

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  • 三木 宏章 東洋経済オンライン編集者・記者
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まず、プロトンは、1980年代に当時の首相マハティール氏が国産車構想を掲げ、1983年に政府のバックアップを受け、三菱自動車/マレーシア重工業公社/三菱商事の3社合併会社として設立。1985年に「ランサーフィオーレ」をベースに第1弾モデル「サーガ」を発売している。一方のプロドゥアは、1993年に設立されたマレーシア第2の国産車メーカーで、こちらはダイハツと協業。そんなプロドゥアから販売されているモデルの多くは、ダイハツ車の姉妹車となっている。

日本でも人気のトヨタ「ハイエース」だが、マレーシアオートサロンでもカスタマイズ仕様が非常に多かった(筆者撮影)

そのため、街中を見ていると、三菱の「ランサー」や「ミラージュ」などをベースにしたプロトン車、またダイハツの「ミラ」などをベースにしたプロドゥア車など、日本車と見間違いそうなマレーシア国産車に出会うことが多い。日本車をベースにしたクルマが多いので、そういった意味でも日本のアフターパーツメーカーが受け入れられる土壌はあるのではないかと感じた。

そのほか、日本の自動車メーカーではホンダが強く、マレーシアオートサロンの会場内はもちろん、街中でも「シビック」をたくさん見かけた。さらに出展していた日本の企業関係者からは、シビック用のパーツなどの相談が非常に多かったという話もよく聞いた。

海外では珍しい軽自動車文化

軽トラックをベースにしたカスタムをはじめ、軽自動車も非常に多かった(筆者撮影)

また、マレーシアの自動車文化で面白いところが、軽自動車を見かけることが多いことだ。というのもダイハツと資本関係のあるプロドゥアがミラをベースにした「アジア」「ベザ」「カンチル」、ムーブをベースにした「クナリ」などを販売していたことがあり、見た目がそっくりなクルマが街中を走っているのだ。そこから日本の軽自動車に興味を持ち、わざわざ輸入する愛好家も多いそうだ。実際にマレーシアオートサロンの会場では、ダイハツのミラや「タント」、軽トラの「ハイゼット」、そのほかホンダの「N-BOX」や「S660」なども展示されていた。

そういった面でもマレーシアと日本の改造車文化は親和性が高いのかもしれない。また、少し景気が失速気味の隣国タイに比べて、マレーシアは比較的堅調で、クルマ好きの富裕層も多い。

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日本では、さまざまな規制強化やスポーツカーの高騰、先行き不安な景気なども含め、趣味性の高い改造車を取り巻く環境はきびしいというのが現実だ。そのため、アフターパーツメーカーも苦戦が強いられている。そんな中で東南アジア、とりわけマレーシアのマーケットに活路を見いだしているのだろう。

隣国のタイと比較して、まだマレーシアの改造車文化は本格の成長前段階ということもあるかもしれない。ただ、最近はタイやマレーシアのほか、インドネシアやフィリピンなどの東南アジア各国でも日本の改造車をテーマにしたイベントが開催されているので、その広がりや成長にも期待したい。

【写真を見る】東南アジアで「日本の改造車文化」が人気の理由 マレーシア版の東京オートサロンの熱狂(99枚)

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