広瀬すず「クジャクのダンス」に"考察祭り"の予感 VIVANT、あな番など他の考察ドラマとの違い

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本作は『VIVANT』(TBS系)や『あなたの番です』(日本テレビ系)、『3000万』(NHK)など最近話題になった多くの考察系ドラマとは異なる点もある。

それは、ほかがオリジナル脚本であるのに対して、本作には原作があることだ。その意味では、すでにネタバレしているのだが、一方でドラマオリジナルの要素も入っている。

原作とは伏線のボリュームも変わるのか、また本筋も違ったものになっていくのか。原作への向き合い方や距離感への分析もひとつのポイントになる。原作に忠実に進むのか、いい意味で裏切るのか。これまでの考察系ドラマ以上に、考察しがいのあるドラマになりそうだ。

疲労感さえ覚えるほど見応えのあるドラマ

なにより本作には、視聴者の心に響くドラマの力があった。

クジャクのダンス、誰が見た? 広瀬すず 松山ケンイチ
『クジャクのダンス、誰が見た?』公式Xより引用

第1話のラストでは、コーヒーをかけたプリンを食べる姿から、父を信じる娘と、その娘を信じる弁護士のそれぞれの決意が絆に変わった瞬間が映された。

それは、脚本、演出、芝居が見事なバランスで融合したシーンであり、第1話のすべてがここに向かって進んできたことを気持ちいいくらい明確に示していた。

芸達者な個性派俳優たちの圧巻の芝居の波状攻撃には、疲労感さえ覚えるほど、とにかく見応えがあった第1話だった。第2話への期待は高い。今期ドラマシーンを牽引していく存在だ。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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