「女帝逮捕」東京女子医大の再生は可能なのか 新理事長と学長が単独インタビューに応じる
かつて名門大学病院として知られた女子医大は、「女帝」と学内で恐れられた岩本容疑者の乱脈経営とコロナ禍が重なって患者数が激減。不適切な経営判断によって医師や看護師が大量に退職し、診療現場に混乱が続く。
新体制の舵取りを任された清水治理事長と山中寿学長が、元理事長の逮捕後に初めてメディアの単独インタビューに応じ、女子医大が直面する現実と名門復活に向けたシナリオを語った。
創業家の呪縛を解いた元理事長の逮捕
2024年12月、女子医大の経営トップに就任した清水治理事長(71)は、旧大蔵省主税局総務課長や内閣府審議官など要職を歴任。2024年3月まで早稲田大学大学院教授を務めていた。弁護士資格を持つ。
山中寿学長(70)は三重大学医学部を卒業、1983年に女子医大の附属リウマチ痛風センターに入職して、2003年から2019年まで教授を務めた。学長就任は2024年10月、任期は2025年6月まで。
2人はいずれも岩本容疑者との接点がなく、これまでの実績から女子医大の再建を託された。元大蔵官僚の清水理事長が経営全般とコンプライアンスなどを担当。36年間にわたって女子医大に在籍した山中学長が、診療・教育・研究の改革を主導する。
インタビューは、岩本容疑者が逮捕された3日後に女子医大の会議室で行われた。まず元理事長逮捕についての本音を尋ねると──


















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