優秀な高校生は性別を問わず全国にいる。一方で、東京大学の2021年度の入学者に占める地方出身女子の比率はわずか9%にすぎない。その原因を突き止めるべく、地方女子の進学支援を行う東大の学生団体、#YourChoiceProject(#YCP)は全国の進学校を対象に調査を行った。大学受験において、地方女子がぶつかる壁とは何か。#YCP共同代表の江森百花氏、川崎莉音氏に聞いた。
選択の幅を狭める保護者の偏ったジェンダー観
──調査では、地方女子には偏差値の高い大学に行くメリットを感じない傾向があることが明らかになりました。
江森 「偏差値が67以上であること」などを基準に調査対象校を選び、進学校の高校2年生の男女約4000人から回答を得た。
「偏差値の高い大学に行くことは自分の目指す将来にとって有利と思うか」という設問への回答は、首都圏では男女差はなかった。だが、地方では「有利と思う」女子が男子よりも顕著に少なかった。
地方女子の回答を分析すると、資格取得を重視する、自己評価が低い、浪人を回避するという独自の傾向があることもわかった。進学先を選ぶ際の意識に、性別や地域といった生まれながらの属性が影響し、大きな差が出ている。
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