作者が語る「地面師」とギャンブルに通じるもの 『地面師たち ファイナル・ベッツ』新庄耕氏に聞く

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『地面師たち』著者の新庄 耕氏
[著者プロフィル]新庄 耕(しんじょう・こう)/作家。1983年生まれ。慶応大学環境情報学部卒業後、リクルート勤務などを経て2012年に『狭小邸宅』ですばる文学賞受賞。著作にマルチ商法が題材の『ニューカルマ』、大麻を扱った『サーラレーオ』、このほど映像化された『地面師たち』など(撮影:ヒダキトモコ)
他人の不動産の所有者になりすまし、勝手に契約を結んで代金を詐取する「地面師」。大手不動産会社が実際の土地取引をめぐり被害に遭ったことで、一躍その悪名をはせた。
事件に着想を得て、2019年に出版された『地面師たち』は、Netflixで映像化もされ話題作に。100億円をだまし取った作中の地面師たちはそれに飽き足らず、今度は北海道とシンガポールを舞台に、次なる獲物の狩りへと繰り出す。
地面師たち ファイナル・ベッツ
『地面師たち ファイナル・ベッツ』(新庄 耕 著/集英社/1980円/360ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──IR(統合型リゾート)用地が舞台です。主人公・稲田が地面師稼業に足を踏み入れたきっかけも、シンガポールのカジノでバカラ賭博に負け、無一文になったことでした。

前作の発売後、映像化の話が持ち上がりました。書きたいことはすべて書いたつもりだったんですが、編集部から「続編を書いたほうがいい、もったいない」と言われて(笑)。

前作をシンガポールの場面で締めくくったこともあり、ひとまずは現地に足を運ぶことにしました。

コロナ禍のロックダウン直前の時期で、観光客はまばら。マリーナ・ベイ・サンズのカジノにも行って、3万円くらい賭けましたが、15分でなくなりました。

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