まずは、貯蓄がないと「死ぬまでお金のない不安に苛まれることになる」という点です。
年金のみの生活では、どうしても不安がつきまとう
70代のSさんご夫妻には、貯蓄が一切ありません。若い頃は「年金があればなんとかなる」と考えていたそうです。
しかし、生きていれば「思わぬ支出」がかかります。
「冷蔵庫やエアコンなど、生活に必須の家電が壊れたら……」
「病気になって治療費がかさんだら……」
「介護が必要になったら……」
現在はなんとか年金で自立した生活を送っていますが、Sさんの生活に、決して余裕はありません。お正月に孫たちにあげたお年玉も、年金をやりくりしてなんとか捻出したそうです。
若いうちなら貯蓄がなくとも「これから稼げばいい」と思えますが、高齢になるとそういうわけにはいきません。
Sさんご夫妻は、何か突発的なトラブルがあったらどうしようと、つねに不安を抱えています。
いつまで健康でいられるか、いつまで生きるかは誰にもわかりません。いずれにせよ、安心して老後生活を送るためには、「お金の余裕」が必要です。
使う・使わないにかかわらず、安心をお金で賄うというつもりで、多少の貯蓄は必要かと思います。
貯蓄があるとないとでは、気持ちの余裕が違うのです。
65歳から90歳までを老後とするなら、その間25年。つねに不安を感じながら暮らす生活と、安心して暮らす生活、後者のほうが幸せといえるのではないでしょうか。
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