老後資金がわずかな人でも大丈夫。お金に困らないテクニックをご紹介する。
60歳の平均貯蓄額は2782万円だという(PGF生命の「還暦人(びと)に関する調査(2024年)」)。ただこれは18%を占める3000万円以上の人が平均を引き上げた結果。50.5%の人が500万円未満だという。
老後資金が500万円以下というのは正直厳しい。だがそれは、子どもの教育費や住宅ローンなどを抱えているからで、そうした支出がなくなれば大丈夫。長寿時代でライフステージは後ずれしており、60歳からでも十分に間に合う。
では、具体的なケースで見ていこう。前述の調査で約3割を占めている「60歳で夫婦の老後資金が100万円」の場合だ。
3パターンでシミュレーション
夫は60歳で定年、60歳以降は再雇用で年収が350万円に減少してしまう。65歳以降は再雇用の延長で70歳まで働くつもりだが、年収は280万円になる。
妻も60歳で定年、65歳までは再雇用で働くつもりで年収は200万円だ。年金はいずれも65歳から受給する予定で、夫180万円に対し妻は110万円。夫婦2人の生活費は年400万円というケースだ。
こうした夫婦の老後資金がどうなるのか、「運用しない」「新NISAで運用する」「年金を繰り下げ受給する」の3パターンでシミュレーションしたのが下図だ。
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